砂漏

砂漏(さろう) きらきらすべりおちる時間のなかで、去ろうとする思いをとじこめて

小さな気まぐれ

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 photo: Castel Sant'Angelo 

 

ずきずきするほど、好きだなと思うひとがいて。

 

とはいえ、おつきあいしたいというのではなくて、それが

自分でもふしぎだなぁと思っていたのですが。

 

彼に対する自分の気持ちは、焦げるような憧れだったのかも

しれないと気づいた。

 

焦げるような気持ち。この根底には

 

本人も気づかないくらいの憎しみがあるのかもしれない。

好きにならないと憎んでしまうかもしれないというような

激しいもろさを秘めた恋しさ。

 

わたしは彼の生き方を愛し、望み、それに届かないことに

へこんでしまっているような気がする。

 

♪かなしみも憎しみも愛もちいさな 気まぐれ

大橋トリオ 「日曜の夜に鳴く鶏」)

 

うん、気まぐれなのかも。

あまりに憧れすぎるのは苦しい。

ちょっとしたことで、わるい感情が顔を出してしまうような気がして。

心てふものは複雑だ。