砂漏

砂漏(さろう) きらきらすべりおちる時間のなかで、去ろうとする思いをとじこめて

2013-01-01から1年間の記事一覧

One Way or Another way?

Photo: 5th Ave.NE Seattle, WA 今年をふりかえると、とてもいい方向に変われた一年だった。 長い逡巡があったけど、 ここ6年くらい続いていた呪縛がようやくほどけていったかんじ。 シアトルに行ったりいろんな人に会ったりして 今まで見ないようにしていた…

「おいしかったね」

シアトルにいた一か月の間、 はじめて会ったひとでも1時間でもいっしょにお話しすれば 別れるときハグして"Nice to meeting you!"と言い合った。 まるで、ナイスではない出会いなんてないみたいに。 日本で、「会えてよかった」と言うのはおおげさな感じがし…

冬の若葉

わたしの趣味の一つに、若葉をさわることがある。 もちろん、春がいちばんめまぐるしい季節だけれど 冬もそれなりにいそがしい。 とくに柊。 この真冬に、こんなやわらかな芽をつける、そのけなげさたるや。 さわらずには通り過ぎられない。 そして柊のつけ…

わたしなりのボランティアに行くことの意味。

クリスマスに岩手の仮設住宅にサンタをしにいくのですがそこに飛び込む前に「なんで私は行くの?自己満?寄付したほうが?モヤモヤ」と思うのです。(ありがちw)でも、なるほどなと思う考え方がありました。すごくかわいくて今すぐ着たい服が1万円だとする。レ…

フレッシュさがないということ

Photo: Shiba, Minato-ku さて。元気に就活中です。(毎日楽しい!) 今日、人事の人とにフィードバックをいただく機会があったのだけど フレッシュさがない。 落ち着きは中途採用の人でいい。新卒市場においてフレッシュさがないのはうんぬん。 と言われた…

Be it ever so bitter

(記者)なぜ、観客が見たくないつらい映像をあえて見せるのですか (高畑勲)そういうことは現実ではしょっちゅうだからです。最近は、見る側の「こうなって欲しい」という願望をかき立てて、それを満たす映画ばかり。イタリアのネオリアリスム映画「自転車…

気高いつぼみ

つぼみは、要するにこどもってことだから つぼみを形容する言葉はかわいらしい、とか見守りたい、とかそういうものだと思う。 なのに。 彼女には「気高いなぁ」と感じてしまった。 きりっと首をあげて。 冬の花は総じて凛と気高いけれど、 つぼみでさえ、見…

かもめ食堂シナモンロールつくった

この土日はひきこもって書類など書いていたので、 家で作業しつつシナモンロールつくった。 パンとかフォカッチャは作ったことあるけど 成形する甘いパンははじめて。 レーズンもいれてみた。 焼き上がりのシナモンの香りがいい。(パンを焼く醍醐味!) 粉…

とつぜん、春の嵐のように救われるということ

大学生になってから、思わぬ方向からぶわっと、春風が吹くように救われることが多々あった。たぶん救った側もその意識なしに。 ひとつに、「居場所」という言葉。 居場所がないなぁとか、居場所をうしなわされたと思ったときに、なんとはなしに英語ではなん…

アドベントの朝

朝、コーヒーいれて「なにかひと口の時間」(by プーさん)。 このクッキー、ベルギーのPoppiesのもので、 さくさくしてシナモン風味でおいしい。 紅茶にもコーヒーにもあう味。 自分でいれたくせに、誰かからちいさな贈りものを こっそりもらったような気が…

あまりに良い。Eddie Higgins Trio

Eddie Higgins Trio - You Mast Believe In Spring ... いちょうがきらっきらと輝いて、なんともいえない光が生まれていて 心がいっぱいになってAutumn Leavesを聴きたくなり。 ゆうちゅぶで探したらEddie Higginsというひとに出会った。 しらべたら「知る人…

おとなになるということ

Photo: CHIHIRO ART MUSEUM, Azumino どうしてこんなに穏やかで愛に満ちたひとでいられるんだろう、と 思わせられる人が数人いる。 そのひとたちと、それぞれ、飲む機会があって。 親に対して不満があった、または 愛されていなかった(と思っている)ことを…

情念、だれかの愛の深さ

photo: Gas Works Park さて、就活前に立ちはだかる自己分析。 20数年しか生きていないのに波乱万丈だったわたしの人生を直視することになる。 なんでこんなにハードモードの人生歩んできたのかと、動揺したり 自分がどれだけ愛されていたかということにあら…

Mompou: Musica Callada

Mompou - Musica Callada - YouTube あんまり詳しくないんだけど、「ジャズ」でも、「クラシック」でもなく、 Mompouだと思って聴いている希有なピアニスト。 あえて分類するなら「しずかな音楽」・・・Musica Calladaという この曲のタイトルそのもの。 「…

はかない習性、つよさと弱さ。

Photo: Lake Union, Seattle 1951年の『詩学』読んでいて、震えるほどいい詩を見つけた。 「生理」大畑専 おまえは身を起す つかれた肉體のなかから おまえは衰えている さまざまの形の内臓のなかで おまえは見つめている 瞳孔から立去つてゆくトルソの列を …

ブラッスリー・ル・リオンの洋梨タルト

ふらふらしてるとき、たまたま通りすがったBrasserie Le Lion わたしの好きなヌガー・グラッセがある(めずらしい)!!と吸い寄せられたのに ショウ・ケースのなかのタルトがとってもおいしそうで、 洋梨タルトをオーダー。 これがダロワイヨぶりの大ヒット…

終わりとはじまり

夏は、熟れて死んでいくようにじわじわと終わるのをはっきりと自覚するけど 秋の終わりって風が冷たくなったときかな。 ぼんやりと眠ったあとの巨峰が、ずっしりとみずみずしくて甘い。

五感をとぎすます

photo: 津屋崎 恋ヶ浦 さむいな、と思いながら歩いているときふと思い出す、 野口健さんの雪山の話。 雪山はまったく「におい」がないから、 においの缶詰をもっていくんだと。(うなじの香りとかの缶詰があるらしい) 五感の一つでもきかないときの、「生き…

小さな気まぐれ

photo: Castel Sant'Angelo ずきずきするほど、好きだなと思うひとがいて。 とはいえ、おつきあいしたいというのではなくて、それが 自分でもふしぎだなぁと思っていたのですが。 彼に対する自分の気持ちは、焦げるような憧れだったのかも しれないと気づい…

ポトフとグリム

立冬なので、ポトフ作った。 ポトフ作るたびに思い出すグリム童話。ねずみと、小鳥と、ソーセージがいっしょに暮らしていて、ソーセージの役割は料理。スープをつくって、さいごに自分が飛び込んで鍋をぐるぐる回ってじぶんの脂(ファット)と塩気をとかして…

脳は大食い。

お勉強のあいまに、あまいもの。 わたしは甘党ではないのであまり食べないけど、 頭つかうと脳が糖分を欲する。 Gâteau voyageのパイシュー だいすきでときどき食べる。 もったりした塩キャラメルのクリームとさくさくの甘くないパイがおいしい。 そしてコー…

ターナー展

お天気がよかったので東京都美術館でターナー展観に行ってきた。 正直、そんなに期待していたわけでもなく さいしょの展示室では 「ユベール・ロベールのほうが好きかも・・・(ていうかなんでこんな人気なん)」 (´・ω・`)と思いながら見てたけど 「ディド…

ブログ再開

Twitterは文章としての精度が低いし Facebookは友だちの数が増えすぎて考えをさらけ出せなくなった。 まとまって考えをつづりたいときにつづります。